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Posted by Akira Hirota - 2007.09.16,Sun
記念杯ファーストステージも終了し、各チームともセカンドステージへの準備に余念がない時期ではあるが、それゆえにこそファーストステージの課題を洗い出すという作業は必要になる。そこで今回からしばらく、当GAZETTAではチームごとにファーストステージでのスタッツや統計を参考にチームの傾向やカラーを再度見直してみることにする。なおスタッツの数値は基本的にTMFA Data Centerのものを参考にし、加えて独自の統計も使用していることをお伝えしておく。順位の下から順番に、今回はEWI。
・攻撃は問題なし、GKと中盤に課題が
7勝4分け3敗、17得点14失点。勝ち点で見ると二位SSSとは同数、優勝したSCMとも1点差。殊に3敗のうち2敗をSSSに喫しており、このうちの一つでも引き分けていれば優勝の行方はわからなくなっていただろう。ただ、メンバーの疲弊した時期に対戦したという事情もあり、特定チームに勝てなかったといってそれを相性の問題に帰するのもやや性急といえる。スタッツ的に見ると、シュート数・枠内シュート数とも最多、打ったシュートが枠内に行っている度合―あえて枠内率とでもしておく―も最多。ボールタッチ、パス、ドリブル数も3位に入るという攻撃的なチームカラーが見て取れる。クロスも4位とそこそこ放っており、パス回しだけに捉われず機に応じて長いボールも入れているということで、攻撃のパターンに偏りが少ない。セットプレー絡みが5点とやや多いのが気になるが、DFラインを崩して取った点も5点あり、得点数は2位であることを考えても、攻撃面での課題はそう多くない。
守備の方でやや気になる数字が、被枠内決定率の高さ。枠の中にシュートを打たれると37%の確率で点を取られているということであり、打たせているシュートは2番目に少ないのだが、中盤でのフィルターを潜り抜けてシュートを打たれると厳しい、という結果が見える。これに関しては野咲の身長は影響したかもしれない。かつてメキシコ代表にホルヘ・カンポスという異能のGKがいた。彼もまた身長が170足らずと小さかったが、飛び出しやジャンプ力は並外れたものを持っており、それで身長面の不利をカバーしていた。94年アメリカでのW杯でグループリーグを突破したメキシコは、決勝トーナメント一回戦で大会得点王となるストイチコフを擁するブルガリアと激突。スコアは1-1のまま動かず、延長を経てPK戦へ。ここでブルガリアの選手は全員が上方向を狙うキックを蹴り、PK3-1でメキシコは敗退したのである。やはりジャンプがいかに優れていても目測を誤ったり、コンディションがよくなく最高のジャンプができないという可能性も考えられ、ある程度の身長は必要だったのではないか。
もうひとつ気になるのが被パスカットの多さ。上位チームでパスカットより被パスカットの方が多いのはEWIだけで、自・被のシュート数を合わせて考えるとビルドアップ、あるいは敵陣に持ち込んだ段階で多くパスカットを受けているように見受けられる。中盤での競り合いでボールを保持しきれていないということであり、中盤を安定させたいところだ。
・ポゼッションと勝敗の関係
表1・EWI支配率と勝敗
ここでは相手より支配率が上回った試合を「ポゼッション」、下回った試合を「カウンター」と定義していることをまず伝えておく。ちなみに50:50のときはどちらにも属さない「イーブン」としておく。
ポゼッション傾向で見ると、相手を上回るポゼッションを記録したのが14試合中8試合とHANと並んでリーグトップ。また、ポゼッションできた試合では5勝と無類の強さを誇っている。受けに回った時の心配があるが、押し込まれても2勝1分け1敗と勝ち越しており、3位に食い込んだのもこの万能型なチームのスタイルによる部分が大きいだろう。
・補強状況
WBLから西村を補強、最大の課題だったGKを強化。他にもDFにシャルロット=ポアロ、MFに難波、マクグラスを補強。シャルロット=ポアロはやや使いどころが難しいが、対空砲台としてはうってつけの人材だが、最大のポイントはマクグラスと見る。日向、綾崎とは異なり、体を張って相手を止める屈強な選手であり、ファーストステージのEWIにはいなかったタイプの選手。懸案であった中盤守備に安定をもたらすはずだ。
(拾)
・攻撃は問題なし、GKと中盤に課題が
7勝4分け3敗、17得点14失点。勝ち点で見ると二位SSSとは同数、優勝したSCMとも1点差。殊に3敗のうち2敗をSSSに喫しており、このうちの一つでも引き分けていれば優勝の行方はわからなくなっていただろう。ただ、メンバーの疲弊した時期に対戦したという事情もあり、特定チームに勝てなかったといってそれを相性の問題に帰するのもやや性急といえる。スタッツ的に見ると、シュート数・枠内シュート数とも最多、打ったシュートが枠内に行っている度合―あえて枠内率とでもしておく―も最多。ボールタッチ、パス、ドリブル数も3位に入るという攻撃的なチームカラーが見て取れる。クロスも4位とそこそこ放っており、パス回しだけに捉われず機に応じて長いボールも入れているということで、攻撃のパターンに偏りが少ない。セットプレー絡みが5点とやや多いのが気になるが、DFラインを崩して取った点も5点あり、得点数は2位であることを考えても、攻撃面での課題はそう多くない。
守備の方でやや気になる数字が、被枠内決定率の高さ。枠の中にシュートを打たれると37%の確率で点を取られているということであり、打たせているシュートは2番目に少ないのだが、中盤でのフィルターを潜り抜けてシュートを打たれると厳しい、という結果が見える。これに関しては野咲の身長は影響したかもしれない。かつてメキシコ代表にホルヘ・カンポスという異能のGKがいた。彼もまた身長が170足らずと小さかったが、飛び出しやジャンプ力は並外れたものを持っており、それで身長面の不利をカバーしていた。94年アメリカでのW杯でグループリーグを突破したメキシコは、決勝トーナメント一回戦で大会得点王となるストイチコフを擁するブルガリアと激突。スコアは1-1のまま動かず、延長を経てPK戦へ。ここでブルガリアの選手は全員が上方向を狙うキックを蹴り、PK3-1でメキシコは敗退したのである。やはりジャンプがいかに優れていても目測を誤ったり、コンディションがよくなく最高のジャンプができないという可能性も考えられ、ある程度の身長は必要だったのではないか。
もうひとつ気になるのが被パスカットの多さ。上位チームでパスカットより被パスカットの方が多いのはEWIだけで、自・被のシュート数を合わせて考えるとビルドアップ、あるいは敵陣に持ち込んだ段階で多くパスカットを受けているように見受けられる。中盤での競り合いでボールを保持しきれていないということであり、中盤を安定させたいところだ。
・ポゼッションと勝敗の関係
表1・EWI支配率と勝敗
支配率 |
総数 |
勝 |
分 |
負 |
51~ |
8 |
5 |
2 |
1 |
50 |
2 |
0 |
1 |
1 |
~49 |
4 |
2 |
1 |
1 |
ここでは相手より支配率が上回った試合を「ポゼッション」、下回った試合を「カウンター」と定義していることをまず伝えておく。ちなみに50:50のときはどちらにも属さない「イーブン」としておく。
ポゼッション傾向で見ると、相手を上回るポゼッションを記録したのが14試合中8試合とHANと並んでリーグトップ。また、ポゼッションできた試合では5勝と無類の強さを誇っている。受けに回った時の心配があるが、押し込まれても2勝1分け1敗と勝ち越しており、3位に食い込んだのもこの万能型なチームのスタイルによる部分が大きいだろう。
・補強状況
WBLから西村を補強、最大の課題だったGKを強化。他にもDFにシャルロット=ポアロ、MFに難波、マクグラスを補強。シャルロット=ポアロはやや使いどころが難しいが、対空砲台としてはうってつけの人材だが、最大のポイントはマクグラスと見る。日向、綾崎とは異なり、体を張って相手を止める屈強な選手であり、ファーストステージのEWIにはいなかったタイプの選手。懸案であった中盤守備に安定をもたらすはずだ。
(拾)
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